イザヤ書 28
主はその民に知恵を与える。
イザヤ書28章は、サマリヤの誇り高い指導者たちに対する警告から始まり、彼らが地上の権力と富に酔いしれていることを指摘しています。神は彼らに審判を下すが、悔い改めて神に向かい求める機会も与えられています。16節では、神が置いた隅の石を信じる者たちに対する救いの約束が述べられており、これはイエスについての預言です。章は神の知恵を求める招待と、その者たちが神によって祝福され守られることを思い起こすで終わります。
1酔るものなるエフライム人よなんぢらの誇の冠はわざはひなるかな 酒におぼるるものよ肥たる谷の首にある凋んとする花のうるはしき飾はわざはひなるかな
2みよ主はひとりの力ある强剛者をもち給へり それは雹をまじへたる暴風のごとく壞りそこなふ狂風のごとく大水のあぶれ漲るごとく烈しくかれを地になげうつべし
3酔るものなるエフライム人のほこりの冠は足にて踐にじられん
4肥たる谷のかしらにある凋んとする花のうるはしきかざりは 夏こぬに熟したる初結の無花果のごとし 見るものこれをみて取る手おそしと呑いるるなり
5その日萬軍のヱホバその民ののこれる者のために榮のかんむりとなり美しき冠となり給はん
6さばきの席にざするものには審判の靈をあたへ軍を門よりおひかへす者には力をあたへ給ふべし
7然どかれらも酒によりてよろめき濃酒によりてよろぼひたり 祭司と預言者とは濃酒によりてよろめき 酒にのまれ濃酒によりてよろぼひ 而して默示をみるときにもよろめき審判をおこなふときにも躓けり
8すべて膳には吐たるものと穢とみちて潔きところなし
9かれは誰にをしへて知識をあたへんとするか 誰にしめして音信を暁らせんとするか 乳をたち懷をはなれたる者にするならんか
10そは誡命にいましめをくはへ誡命にいましめをくはへ 度にのりをくはへ度にのりをくはへ 此にもすこしく彼にもすこしく敎ふ
11このゆゑに神あだし唇と異なる舌とをもてこの民にかたりたまはん
12曩にかれらに言たまひけるは此は安息なり疲困者にやすみをあたへよ 此は安慰なりと されど彼らは聞ことをせざりき
13斯るがゆゑにヱホバの言かれらにくだりて 誡命にいましめをくはへ誡命にいましめをくはへ 度にのりをくはへ度にのりをくはへ 此にもすこしく彼にも少しくをしへん 之によりて彼等すすみてうしろに仆れそこなはれ罟にかかりて捕へらるべし
14なんぢら此ヱルサレムにある民ををさむるところの輕慢者よヱホバの言をきけ
15なんぢらは云り 我ら死と契約をたて陰府とちぎりをむすべり 漲りあふるる禍害のすぐるときわれらに來らじ そはわれら虛僞をもて避所となし欺詐をもて身をかくしたればなりと
16このゆゑに神ヱホバかくいひ給ふ 視よわれシオンに一つの石をすゑてその基となせり これは試をへたる石たふとき隅石かたくすゑたる石なり これに依賴むものはあわつることなし
17われ公平を準繩とし正義を錘とす 斯て雹はいつはりにてつくれる避所をのぞきさり水はその匿れたるところに漲りあふれん
18汝らが死とたてし契約はきえうせ陰府とむすべるちぎりは成ことなし されば漲り溢るるわざはひのすぐるとき汝等はこれに踐たふさるべし
19その過るごとになんぢらを捕へん 朝々にすぎ晝も夜もすぐ この音信をきき わきまふるのみにても慴きをるなり
20その狀は床みじかくして身をのぶることあたはず 衾せまくして身をおほふこと能はざるが如し
21そはヱホバ往昔ペラヂムの山にて起たまひしがごとくにたち ギベオンの谷にて忿恚をはなちたまひしが如くにいきどほり 而してその所爲をおこなひ給はん 奇しき所爲なり その工を成たまはん 異なる工なり
22この故になんぢら侮るなかれ 恐くはなんぢらの縲絏きびしくならん 我すでに全地のうへにさだまれる敗亡あるよしを主萬軍のヱホバより聞たればなり
23なんぢら耳をかたぶけてわが聲をきけ懇ろにわが言をきくべし
24農夫たねをまかんに何で日々たがへし日々その地をすき その土塊をくだくことのみを爲んや
25もし地の面をたひらかにせばいかで罌粟をまき 馬芹の種をおろし 小麥をうねにうゑ 大麥をさだめたる處にうゑ 粗麥を畔にうゑざらんや
26斯のごときはかれの神これに智慧をあたへて敎へたまへるなり
27けしは連耞にてうたず 馬芹はそのうへに車輪をきしらせず罌栗をうつには杖をもちひ 馬芹をうつには棒をもちふ
28麥をくだくか否くるまにきしらせ馬にふませて落すことはすれども斷ずしかするにあらず これを碎くことをせざるべし
29此もまた萬軍のヱホバよりいづ その謀略はくすしくその智慧はすぐれたり