イザヤ書 23
ツロへの預言
イザヤ書23章では、神は商人たちの素晴らしい都市であるツロ市へ預言メッセージを伝えます。その都市は滅びが迫っていることを警告され、キプロス島に逃げるように勧められます。この章は、ツロ市が70年の間忘れ去られることと、その後再び貿易で成功するようになることを述べて終わります。
1ツロに係るおもにの預言 いはく/タルシシのもろもろの舟よなきさけべ ツロは荒廢れて屋なく入べきところなければなり かれら此事をキツテムの地にて告しらせらる
2うみべの民よもだせ 曩には海をゆきかふシドンの商賣くさぐさの物をかしこに充せたり
3ツロは大なる水をわたりくるシホルの種物とナイルがはの穀物とによりて収納をえたり ツロはもろもろの國のつどふ市なりき
4シドンよはづべし そは海すなはち海城かくいへり曰く われ苦しまずうまず壯男をやしなはず處女をそだてざりきと
5この音信のエジプトにいたるとき彼等ツロのおとづれによりて甚くうれふべし
6なんぢらタルシシにわたれ 海邊のたみよ汝等なきさけぶべし
7これは上れる世いにしへよりありし邑おのが足にてうつり遠くたびずまひせる邑なんぢらの樂しみの邑なりしや
8斯のごとくツロに對ひてはかりしは誰なるか ツロは冕をさづけし邑 その中のあきうどは君 その中の貿易するものは地のたふとき者なりき
9これ萬軍のヱホバの定め給ふところにして すべて華美にかざれる驕奢をけがし地のもろもろの貴者をひくくしたまはんが爲なり
10タルシシの女よナイルのごとく己が地にあふれよ なんぢを結びかたむる帶ふたたびなかるべし
11ヱホバその手を海の上にのべて國々をふるひうごかし給へり ヱホバ、カナンにつきて詔命をいだしその保砦をこぼたしめたまふ
12彼いひたまはく虐げられたる處女シドンのむすめよ 汝ふたたびよろこぶことなかるべし 起てキツテムにわたれ彼處にてなんぢまた安息をえじ
13カルデヤ人のくにを視よ この民はふたたびあることなし アツスリヤ人この國を野のけものの居所にさだめたり かれら櫓をたてもろもろの殿をこぼちて荒墟となせり
14タルシシのもろもろの舟よなきさけべ なんぢの保砦はくだかれたり
15その日ツロは七十年のあひだ忘れらるべし ひとりの王のながらふる日のかずなり七十年終りてのちツロは妓女のうたの如くならん
16さきに忘れられたるうかれめよ琴をとりて城市をへめぐり 巧に弾じておほくの歌をうたひ人にふたたび記念らるべし
17七十年をはりてヱホバまたツロを顧みたまはん ツロはふたたびその利潤をえて地のおもてにあるもろもろの國と淫をおこなふべし
18その貿易とその獲たる利潤とはきよめてヱホバに獻ぐべければ之をたくはへず積ことをせざるなり その貿易はヱホバの前にをるものの用となり飽くらふ料となり華美なるころもの料とならん